四條畷市立教育文化センター
お問い合わせはTEL.072-878-0020
〒575-0021 大阪府四條畷市南野5丁目2-16
〈講義の概要〉
◆朱舜水の楠正行賛文148文字を読み解く
本講座も、いよいよ最終回を迎えました。
その存在すら、ほとんど知られていない、朱舜水の残した楠正行賛文を読み解きました。
●楠正行賛文の原典確認
まず、扇谷が原典で確認した3つの原典の漢文比較です。
明治45年刊の「朱舜水全集」稲葉君山編・貞享元年刊の「三忠傳巻之下」安東省菴・正徳5年刊の「舜水先生文集」徳川光圀輯の漢文は以下の通りです。
赤文字は、3つの原典に異動のある文字です。大意に影響はないと思います。
●朱舜水全集 稲葉君山編 東京文會堂書店
明治四十五年四月十七日発行
禮曰君父之仇不興共戴天齊襄復九世之讐春秋大之設㠯小報大弱復彊益又難矣豫譲不能得志於襄子申胥所㠯藉手於闔閭公乃能建義旗攻鳴鼓巻甲倍道潜師入都使所報者身踰垣而逃弟穴地而竄陥刄於其妻亦足㠯落姦雄之膽矣斯無媿於枕戈之志可㠯下報其父臨歿數言是父是子雖靑年賷志芳名至今詩曰人生自古誰無死留取丹心照汗靑其然其然
●柳川文化資料集成第二集 安東省菴集影印編Ⅰ 三忠傳巻之下
貞享元年(一六八四)
禮曰君父之仇不興共戴天齊襄復九世之讐春秋大之設㠯小報大弱復強益又難矣豫譲不能得志於襄子申胥所㠯藉手於闔閭公乃能建義旗攻鳴鼓巻甲倍道潜師入都使所報者身踰垣而逃弟穴地而竄陥刄於其妻亦足㠯落姦雄之膽矣斯無媿於枕戈之志可㠯下報其父臨歿數言是父是子雖青年賷志芳名至今詩曰人生自古誰無死畱取丹心炤汗青其然其然
●舜水先生文集 京兆書舗柳枝軒
正徳五年(一七一五)
禮曰君父之仇不興共戴天齊襄復九世之讐春秋大之設㠯小報大弱復彊益又難矣豫譲不能得志於襄子申胥所㠯藉手於闔閭公乃能建義旗攻鳴鼓巻甲倍道潜師入都使所報者身踰垣而逃弟穴地而竄陥刄於其妻亦足㠯落姦雄之膽矣斯無媿於枕戈之志可㠯下報其父臨歿數言是父是子雖青年賷志芳名至今詩曰人生自古誰無死留取丹心照汗青其然其然
●朱舜水作楠正行賛文を読み解く
以下に、扇谷が講座で受講生に配布しました資料を掲載します。
◆朱舜水全集 稲葉君山編 東京文會堂書店
明治四十五年四月十七日発行
朱舜水先生文集巻之十七
門人 権中納言従三位西山源光圀 輯
男權中納言従三位 綱條 校
(平成二七年三月一六日 国立国会図書館関西館にて原本より複写)
◆釈文 木下英明氏(茨城県立歴史館・元主席研究員)
◆注記 上同
◆略解 扇谷昭
禮曰。君父之仇。不二興共戴一レ天。 |
(木下注記)
礼は礼記
(扇谷略解)
礼記に曰く、王や父の仇とは同じ天のもとに命ながらえず、と。
齊襄復二九世之讐一。春秋大レ之。 |
設㠯レ小報レ大。弱復レ彊。益又難矣。 |
豫譲不レ能レ得二志於襄子一。 |
申胥所下㠯藉中手於闔閭上。 |
公乃能建二義旗一。攻二鳴鼓一。巻レ甲倍レ道。潜レ師入レ都。 |
使三所レ報者身踰レ垣而逃。弟穴レ地而竄。陥二刄於其妻一。 |
亦足下㠯落中姦雄之膽上矣。 |
斯無レ媿二於枕戈之志一。 |
可下㠯下報中其父臨歿數言上。是父是子。 |
雖二靑年賷一レ志。芳名至レ今。 |
詩曰。人生自レ古誰無レ死。留二取丹心一照二汗靑一。其然其然。 |
〒575-0021
大阪府四條畷市南野5丁目2-16
TEL&FAX 072-878-0020
指定管理者
阪奈エンタープライズ株式会社